手球がジャンプした状態で的球に接触した場合、本来のねらいより薄めにはずしてしまう。
ほとんどの人は、不安定なブリッジと姿勢からはなつショットのため、ねらいとは違った位置に手球が運ばれたのだと考え、同じミスを繰り返しているのではないだろうか。
実際には、ねらいどうりに手球を運んでも必ず薄く外してしまうのである。
手球と的球が接触した瞬間の状態を3次元で考えると、ねらいの厚みを補正する必要があることが理解できる。
厚み3/4をねらった時の
ジャンプ量と分離角度
ジャンプ高さ a(mm) |
分離角度 θ(度) |
0 | 14.5 |
5 | 14.5 |
10 | 14.7 |
15 | 15.0 |
20 | 15.5 |
25 | 16.1 |
30 | 17.1 |
35 | 18.4 |
40 | 20.5 |
45 | 24.0 |
50 | 31.2 |
55 | 68.5 |
55.3 | 90.0 |
ジャンプ量が55.3mmを超えると手球
は的球に当たらず飛び越えてしまう
厚み1/2をねらった時の
ジャンプ量と分離角度
ジャンプ高さ | 分離角度 |
a(mm) | θ(度) |
0 | 30.0 |
5 | 30.1 |
10 | 30.5 |
15 | 31.2 |
20 | 32.3 |
25 | 33.8 |
30 | 36.0 |
35 | 39.3 |
40 | 44.5 |
45 | 54.3 |
49.5 | 90.0 |
ジャンプ量が49.5mmを超えると手球
は的球に当たらず飛び越えてしまう
厚み1/4をねらった時の
ジャンプ量と分離角度
ジャンプ高さ | 分離角度 |
a(mm) | θ(度) |
0 | 48.6 |
5 | 48.8 |
10 | 49.6 |
15 | 51.0 |
20 | 53.2 |
25 | 56.5 |
30 | 61.8 |
35 | 71.7 |
37.8 | 90.0 |
ジャンプ量が37.8mmを超えると手球
は的球に当たらず飛び越えてしまう
厚み1/8をねらった時の
ジャンプ量と分離角度
ジャンプ高さ | 分離角度 |
a(mm) | θ(度) |
0 | 61.0 |
5 | 61.4 |
10 | 62.7 |
15 | 65.1 |
20 | 69.1 |
25 | 76.7 |
27.6 | 90.0 |
ジャンプ量が27.6mmを超えると手球
は的球に当たらず飛び越えてしまう
ジャンプ高さ | 0 | 5 | 10 | 15 | 20 | 25 | 30 | 35 | 40 | 45 | 50 | 55 |
厚み3/4 | 14.5 | 14.5 | 14.7 | 15.0 | 15.5 | 16.1 | 17.1 | 18.4 | 20.5 | 24.0 | 31.2 | 68.5 |
厚み1/2 | 30.0 | 30.1 | 30.5 | 31.2 | 32.3 | 33.8 | 36.0 | 39.3 | 44.5 | 54.3 | - | - |
厚み1/4 | 48.6 | 48.8 | 49.6 | 51.0 | 53.2 | 56.5 | 61.8 | 71.7 | - | - | - | - |
厚み1/8 | 61.0 | 61.4 | 62.7 | 65.1 | 69.1 | 76.7 | - | - | - | - | - | - |
グラフからジャンプ量が高い程、またねらいが薄いほど手球がジャンプしていない場合の分離角度と、実際(ジャンプしている場合)の分離角度の差が大きくなっていることが分かる。
的球がポケットから遠く、誤差の許容範囲が少ないときや薄球の場合は、ジャンプショットは非常に難しい。
最近はジャンプ用の短いキューを使用し、手球を球1個分以上ジャンプさせることが一般的になっているが、ジャンプショットは手球のジャンプ量(的球と接触する瞬間における)に応じてねらいを補正しなければならず難しいばかりでなく、ビリヤードをつまらないものにしているのではないだろうか。
不幸にも的球を直接ねらうことが出来ない配置の場合、安易なジャンプショットを選択するより、クッションシステムを利用する方がビリヤードをより楽しめると考えている。
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